手づくり | てるてるぼうずパワー

100本のクリスマスツリー体験記

葛岡由美子(理咲子、真友子母)

 100本のクリスマスツリー。私の家の場合は夏休みから始まります。作りたくてたまらない2人の姉妹は、アイデアがたくさんあるようです。テーマが決まると用紙に描き込んでいきます。できるか、できないかよりも、こうしたい、ああしたいが優先されます。大人から見ると無理なことがたくさんあるので、母の私の役目はおかしな点を指摘することです。

 そうして、作ることが前提の、たくさんの書き込みと共に、いろいろな色で描き込んだデザイン画が完成します。本人は満足そう、でも私は10月の結果発表までドキドキです。作りたい!と言うパワーを押さえることはとても大変なのです。今年当選の連絡をもらったときもとても嬉しかったです。

 ワークショップが始まり、いよいよ平面を立体にする作業になります。理想に燃えてる娘は、たくさんの「こだわり」を持って先生との打合せをします。先生はきちんと話を聞いてくださり、アドバイスを下さるので本当にありがたいです。飾りの材料の中では、娘たちはスタイロフォームが大好きです。自分の好きな形が自由自在に作れるからです。

 次々と形を切っていきますが、妹の真友子は小5なので、思い描いた形とは違ってしまいます。姉は小5の時初めて参加して、今は中2。元々工作が好きだったので、毎年腕を上げていきます。今年のデザインは妹のものなので、妹のこだわりと姉の技術がぶつかり合います。大人の私が仲裁に入って、うまく行くこともありますが、2人が納得するまでは大変です。

 でも、最後は2人で分担して作業ができるようになるので、こんな戦いも良いかなと思っています。2人は戦いの中で、妥協したり、主張したり。でもツリーの完成期限があるので、手はヤスリかけをしながらだったりするのが、おかしいです。

 今年は70コのてるてるぼうずと水滴がメインでした。てるてるぼうずの顔は妹のデザイン通りなるべく違う顔にしなくてはなりません。そして頭を光らせるのは姉のこだわりです。私は錐で頭に穴を開けたり、7色の布や首をしばる7色のゴム、顔描き用のペン等を探したりとイメージ通りのツリーができるよう動きました。

 水滴は大きさを決めたら、私が荒削り、姉が形を整え、妹がヤスリかけと3人で流れ作業です。机を囲みおしゃべりしながら、楽しくやりました。後はうさぎ、ねずみ、蝶、果物等、自分の好きなものを1個ずつ作っていきました。この1個ずつ違う物を作っていく作業が、子どもたちは好きなのですが、手間がかかる割に進まないし、子どもの作った物なので、完璧さも足らないのが難点です。

 また、子どもの作業はすぐ飽きてしまうので、短時間で一日に何回もという作業工程になるので、ワークショップ会場だけでなく、家の中がこの時期は作業場となります。また、ペットボトル等廃材も家中に溢れます。子どもにやらせるのは実は親にとって非常にパワーがいることだと、毎年実感しています。どんなにやりたいと言っても、最後の始末は親になってしまいますからね。

 ペンキ等は用意してくださっているので、ワークショップは有り難いです。特にプランター塗りは4面もある大きなものなのに寒空の中、淡々と塗っていく2人の集中力を見ると、すごいなあと思います。毎年経験を積んで今年は特にのびのびと塗っていました。

 いよいよ飾り付けの日、私は大きな脚立に乗って飾り付けです。楽しみにしている子どもたちと違って、私はとても心配でした。前の日の雨と風で木が傾いていたり、イメージ通りにするため、枝を結束バンドで増やしたり、円形に飾るため、慣れない大工作業もして問題を解決しながら、夕方までかかって飾り付けを終えました。本物のもみの木にさわったのは、このイベントが初めてでした。毎年、作業後の手に付いた香りで自然を感じるちょっと贅沢な気分を味わっています。

 また今年は風が強い日があり、22日に壊れてしまったのには困りました。なんとか直せたので良かったですが、外に飾るので自然の力も考慮しなくてはいけないのも100本のクリスマスツリーならではです。皆に美しい姿を見せたいばかりに、ついつい期間中何度も見に行ってしまいます。

 いろいろな大変さはありますが、やはりツリーを完成させた時の満足感と喜びは何にも代え難いです。これが毎年がんばってしまう原因なのでしょう。
このような機会を作って下さるTUGの皆様、先生方に本当に感謝しています。また他の方の作品を見るとどれも力作で、どの家族もがんばったんだなあと思ってしまいます。

 毎年自分たちのイメージ重視で好きなように作っていたのですが、今年はアート大賞をいただき、本当に嬉しく思いました。作るだけでも楽しいですが、賞がもらえるのもやりがいができていいですね。子どもたちも大きくなってきたので、参加できる機会も少なくなってきましたが、4年間いろいろなツリーを作ることができ楽しかったです。毎年、平石先生から贈られる、額に入った写真は全て飾ってあります。

 このような経験をさせていただき、本当にありがとうございました。この経験は子どもたちの心にも、私の心にもいつまでも残っていることでしょう。

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