100本のクリスマスツリーへの想い

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100本のクリスマスツリー、そのツボは?

いろいろあるけど、その中でも・・・
★絵に描いた「夢のクリスマスツリー」を実物にする
・・・手づくりのおもしろさ!
★家族みんなで「夜なべして」制作に打ち込む
・・・家族の絆の再確認!
★日本の子ども、世界の子ども、家族、若者、赤ちゃん、お年寄り、すべての人が参加し、ふれあう
・・・交流の場の創造!
なによりも
★子どもたちを中心に、市民が、自分たちの手で、まちを楽しく・美しく・元気にし、訪れる人を温かく迎える
・・・市民が主役のまちづくり!

そして、こうして楽しいクリスマスを過ごしながら、みんな、心の中で祈っています。
世界中の子どもたちがみんな、平和で楽しいクリスマスが迎えられますように!



100本のクリスマスツリー物語 はじまりはじまり・・・

First Stage

市民手づくりのツリーがまちを彩る「100本のクリスマスツリー」は、皆様に支えられて初回1998年の開催からちょうど10年がたちました。今年はいよいよ第11回、第2ステージの幕開けです。

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淋しいセンター広場

第1ステージは、首都機能移転という国策によりつくられたニュータウン筑波研究学園都市の中心に位置し、科学万博開催時に建設されたつくばセンタービルが、築10数年を経て老朽化してきたのを、市民の頭(知恵)と手(力)で楽しく・美しく・元気にしたいというところから始まりました。花のまちづくりをめざす「つくばアーバンガーデニング実行委員会」(2003年からNPOつくばアーバンガーデニング)の始まりです。

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花いっぱいの広場

ポストモダンの代表的建築の一つとしてよく知られる磯崎新設計のつくばセンタービル。その広場は、ローマのカンピドリオ広場を反転させてつくったとして知られています。カンピドリオ広場は中央が高くなっていて銅像が立っているのに引きかえ、つくばセンター広場は中央が低く噴水になっています。磯崎氏は「国家の空洞化」という皮肉をここにこめたそうです。それを市民が、春夏秋は花で、冬はクリスマスツリーで、空洞どころかいっぱいにしてしまおうというのです。国策都市つくばが、市民が主人公のまちに生まれ変わる象徴的なできごとでした。

1997年冬、筑波おろしが吹きぬけるがらんとした広場を見渡しながら、つくばアーバンガーデニングのメンバーたちは考えました。春夏秋は花で美しくできるけれど、冬は? 本物のクリスマスツリーを飾ろう! 地面ではないので、ワシントン広場のような大きなツリーは無理。ではたくさんのツリーを。10本? 30本? いや、いっそ100本! 

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原画展

翌年7月、「こんなツリーをつくりたい」という夢のツリーの原画募集を開始しました。市内小学校に配布したり、回覧板で知らせたり…9月に集まった原画は、主に小学生から335点。どれも力作なので、みんなに見てもらいたくて、大急ぎで準備して公民館で全原画展を催しました。(以来、毎年原画展を開催していますが、毎年、応募が約100点ずつ増えているので、準備は年々大変になるばかり!嬉しい悲鳴です。) 

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ワークショップ

そこから約60点を選び、地元のアーティストたちをアドバイザーにお願いして、子どもたちとその家族が絵に描いたオーナメントを手づくりするワークショップを開くことにしました。3回のオーナメントづくりワークショップと1回のプランターペンキ塗りワークショップは、以来定番です。何しろ、60人の子どもたちとその両親、おじいちゃん、おばあちゃん、クラスメート、弟、妹まで参加するにぎやかさ。それを支えるのは、5人のアドバイザーと大学生、高校生のボランティア、そしてスタッフたちです。この賑やかで創造的な集まりに、会場をずっと提供してくださっていたのはつくば工科高校です。有難うございました。(昨年は筑波技術大学、今年からは筑波研究学園専門学校でお世話になります。)

ワークショップは、じっくり取り組めるので、物をつくるのが好きな子には、楽しい時間です。また、子どもだけでつくるのもよし、家族みんなでつくるのもよし、というのが、100ツリーのおもしろいところ。ワークショップだけでは足りず、数週間、家庭で「夜なべ」が繰り広げられます。昔のわらじ作りが今はクリスマスオーナメントづくりに! 「家族で物をつくることなんてなかったので、一つの目標のために努力する貴重な体験をした」「お父さんを見直した!」など、熱い感想が寄せられます。

子どもが応募して選ばれると、親は仕方なく?ツリーづくりに引きこまれるのですが、「仕方なく」参加することになったお父さんやお母さんのアートの才能には驚かされます。「表現したい」という意欲は誰の中にもあって、呼び覚まされるのを待っている。100本のクリスマスツリーはそのしかけです。こういうのをコミュニティ・アートというのではないでしょうか?

さて、子どもと家族がオーナメントづくりに精を出しているあいだに、そのほかの準備が着々と進んでいます。モミの木は、最初の年には、花卉農家のUさんが、富士山麓の農園まで行って運んできてくれました。2.5mの大ツリーが10本、1.5mの小ツリーが90本です。大ツリーはクレーンで、小ツリーは人力で広場に下ろします。

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設営のようす

ツリーを入れるプランターは、森林総合研究所から実験済みの材木をいただいてきて、シルバー人材の大工さんが手づくりしたもの。プランターのデザインもみんなで考えました。あらかじめ設置した100個のプランターに、モミの木を1本ずつ立てていきます。プランターには強風に備えて重い砂利袋を詰め込み、モミの木は垂木で固定。庭師さんや、シルバーさん、クリスマス応援隊の学生さん、ボランティアさん、みなさんが、子どもたちが一生懸命作ったオーナメントを飾るモミの木が倒れないように、心を一つにして作業します。つやつやして香り高いモミの木が100本広場に並ぶと、それだけで広場が生き返るようです。

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飾りつけ

1個1個のプランターにイルミネーションのための電線が取り付けられ固定されると、いよいよ飾り付け、家族たちの出番です。遠くから、近くから、家族たちが大きな箱や箱にも入りきらない飾りを抱え、集まってきます。飾りつけは、点灯式や最後の表彰式にもおとらない100ツリーのハイライトです。家族の思いがぎっしり詰まった1つ1つのオーナメントが、多くの人たちが準備したツリーに取り付けられます。その前で記念撮影する家族の顔も、オーナメントも、ほこらしげに輝いています。

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土浦一高・華道部のツリー、TISのツリー

60本の家族のツリー以外には、つくばインターナショナルスクール(TIS)の協力による海外から来てつくばに住んでいる家族のツリー、シルバークラブなどお年寄りのグループのツリー、企業のツリー、高校のクラブのツリー、大学のツリーなどがあり、あわせて100本になります。TISのツリーは、伝統的なクリスマスの雰囲気をかもし出してくれます。

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星空コンサート(フィオーレ),聖歌隊

点灯式では、子どもたちがみんなでカウントダウン。いっせいに灯が点ったときの感動は、みんなの胸に永く残ることでしょう。続いて星空コンサート、翌日からは、「みんなで選ぶツリーコンテスト」「クリスマスコンサート」「クリスマスバザール」などが次々と催されます。

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昨今は、学生さんのクリスマス応援隊が運営する「100ツリカフェ」や、ろうそくアート「永遠のひびき」、まきをろうそくに見立てた「森のろうそく」、ヨサコイソーラン、なわとびパフォーマンスなどなど、楽しいイベントが大小30以上と盛りだくさんで、出演者は1000人にものぼります。

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表彰式

最後の日は「みんなが選ぶツリーコンテスト」の表彰式。一般投票で約20本が選ばれ、審査会で賞が決まります。いつもアドバイザーの先生方やスタッフから、「あんなにがんばったあの子のツリーが選ばれていない」「あのツリー、とてもすてきだったのに・・・」と残念がる声が巻き起こります。どのツリーもすてきで、全部に賞をあげたいのは山々。いっそ、コンテストをなくしたら・・・という声さえあります。

でも「わたしはどのツリーが一番すきかしら?」と思って見ると、ツリーのそれぞれのよさがよく見えるという効用が。それで、賞にはいってもはいらなくても家族でがんばって作ったこと何よりのプレゼントだと、きっとみんな思ってくれていると信じて、毎年コンテストを催しています。アドバイザーの平石先生が1本1本撮ってくれるツリーの写真がよい思い出に...。

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100ツリーのユニークさは、表彰式の後の撤去からあらためて始まります。オーナメントと電飾を取りはずした後、ツリーはプランターから外されて、リヤカーに乗せられ、ツリーの畑に運ばれます。ボランティアさんやお父さんたちが穴を掘り、モミの木をもう一度植え戻します。来年まで休んで、12月にまたセンター広場にお目見えします。畑で休んでいる間に、少しずつ成長しているので、初めより大分大きくなって、飾りがだんだんたくさん要るようになってしまったかも!

Second Stage

第11回目を迎える2008年には、つくばセンタービルの再開発工事が始まることになりました。10年間、広場をイルミネーションとみんなの心で輝かせてきた100ツリー、今年は、TX研究学園駅に新しくできた「イーアスつくば」で開催します。10年間、いろいろなことがありましたが、市民が、頭と手で、まちを楽しく・美しく・元気にする、そのコンセプトは変わりません。今では、冬の美しいおまつりとして全国に知られるようになりました。

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オリビアちゃん

2年前からは、世界中の子どもたちが、平和のうちにクリスマスを迎えられることを願い、ツリーを通して世界中の子どもたちと交流する試みが始まっています。ツリーの原画を世界の子どもたちから募集し、その絵をもとに、つくばの子どもたちがツリーを作ります。今年は、その反対に、つくばの子どもたちの原画を中国の子どもたちがツリーにしてくれる企画もあります。

100本のツリーをとおしてみんなが仲良くなれること。
100本のツリーをとおして世界の子どもたちのために何かできること。
そして、将来は100本のツリーをつくりに、世界の子どもたちがつくばに来てくれるといいな!
・・・第2章の始まりです。

第2章 - 100本のクリスマスツリーとは

ポスター
ポスター(文章は左に掲載しているものと同じです)

1998年、TX開通前でさびしかったつくばセンター広場を、市民の手で、楽しく、美しく、元気にしようと始まりました。
2008年 つくばセンター広場の工事を機に、舞台を研究学園駅前イーアスつくばに移し、第2ステージの幕が開きました。

そして今年、2012年は15周年 という節目の年です。
100本のクリスマスツリーでは、こんなツリーをつくりたいという絵を募集して、その絵をもとに、描いた人に実際にツリーをつくってもらいます。

1本のツリーに、5人、10人、ときには何十人もの人がかかわって、それぞれ違う100本のツリーができあがります。
手づくり、ふれあい、市民が主役のまちづくり・・・どれも大切にしていることですが、100本のツリーがそれぞれ違うこと、だからこそどれもすてきなこと。そのそれぞれ違うツリーが、100本集まると、もっともっとすてきなこと・・・ダイバーシティ(多様性)を体現していることこそが、100本のクリスマスツリーの「要(かなめ)」なのだと、15年たった今、あらためて思います。

さらに、昨年は大震災、原発事故、今年は竜巻と、大変なことが続きました。災害復興のために一番大切なのは絆。つらい思いをしていらっしゃる方々への思いもこめて、今年は「〇〇のためのクリスマスツリー(〇〇には大切な誰かを入れてください)」をテーマとしています。

「100本のクリスマスツリー」は市民がつくるおまつりです。会場には、見に来た方が参加できる、まだオーナメントのついていないツリーの並んだ「緑の森」エリアがあります。100ツリ・アーティストたちとともにツリーをつくって、みんなで「緑の森」を「クリスマスの森」にしていきませんか? あなたの参加をお待ちしています。


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